全国的に火災のニュースが増えており、また防音などの理由で構造を気にするお客様も増えています。
それでは建物構造により燃えやすいなどあるのでしょうか?
鉄骨だから安心は間違い
「火事が怖いから鉄骨を希望」されるお客様は多いのですが、実は鉄骨は特に火に強いわけではありません。
一般的に火災に対する耐久性は鉄筋コンクリート最も高いとされていますが、鉄骨その物は弱く耐火被覆次第で性能は変わります。
大規模なマンションなどは鉄筋コンクリート造りが多いですが、県北に多い2階建てのアパートや戸建ては軽量鉄骨か木造が主流です。
なので木造を避けて探すと軽量鉄骨の物件が多いので、それだけでは火災に対して強いとは言えないのです。
軽量鉄骨造りとは
骨組みが暑さ6mm以下の鋼材を使用した建物です。
戸建てや小規模の集合住宅で鉄骨と言えば軽量鉄骨が主流です。
軽量鉄骨のメリット
まず工場で作る「部品」を現場で組み立てるだけなので、品質が安定していて工期も短くなります。
現場を見学していると、まるで大きなプラモデルを組み立てているようです。
軽くて丈夫なので理論上は地震には強くなります。
軽量鉄骨のデメリット
防音性能は木造とあまり変わらないとされています。
もちろん建物にもよりますが、あまり期待しない方が良いです。
そして断熱性能は木造以下の建物が多いです。
単純に木材より金属の方が熱伝導率が高いからで、夏暑く冬寒いです。
熱い飲み物を入れた金属のカップに触ると熱いですよね?それと同じ原理です。
火に対する強さはどうなのか
鉄が火に強いと勘違いしている方が多いですが、鉄に熱を加えると強度が落ちます。
そして鉄骨造りとは構造部が鉄なだけで、曲がりますし他が燃えます。
耐火性能を上げるために耐火被覆をしますが、耐火性能はその施工に左右されます。
鉄鍋をコンロで使用しても燃えませんが、火災の時の熱はコンロの比ではないのです。
重量鉄骨とは
その名の通り厚くて重い鉄骨を使用して建築された建物です。
3階建て以上のマンションやビルに多い工法で、強度は軽量鉄骨と比べ高いです。
壁なども厚くなる傾向なので防音も期待できますし、コンクリートが多く使用されるので断熱性能も上がる傾向にあります(※一般的にです)。
デメリットはコストが上がるのと、柱が太い分部屋に出っ張りが出る事があります。
小規模な建物には少ないですが、2階建てアパートには重量鉄骨が少数ですが存在します。
音漏れを気にして木造を避けるには、重量鉄骨の物件を探す必要がある訳です。
※それでも音漏れがしないとは限りません。
耐火性能には基準がある
耐火性能には評価基準があります。
耐火建築>準耐火建築>防火建築の順に性能が高くなります。
単純に鉄骨だから木造だからではなく、耐火性能が評価される事により火災に強いと判断されます。
細かい内容は他記事で説明しますが、簡単に言うとそれぞれ決められた構造と資材を使用することで、「耐火建物」と評価されます。
尚用途や規模、エリアによっては「耐火建物」なのが必須であったりします。
木造耐火建物
火に弱いイメージのある木造建物ですが、基準を満たせば木造でも耐火建物とする事ができます。
簡単に言うと「木造なのに火に強い」建物を作ることができます。
メリットですが火災に強いのはもちろん、保険料が安くなったりなどの優遇があります。
耐火建物の確認方法
火災に強い建物を探すには構造ではなく耐火性能で判断する必要がある訳です。
建築確認申請書や設計仕様書などで確認できますし、規格住宅などはパンフレットに記載がある場合があります。
ただ古い中古住宅等は、そもそも資料が残ってない可能性があります。
大切な事
そもそも今回の記事は鉄骨が良いとか悪いとか、木造が悪いとかの内容ではありません。
建物構造にはそれぞれメリットデメリットありますので、正しい知識で選択してください。
気に入った物件があったけど木造だから断念して軽量鉄骨の物件にした・・みたいな方は多いのですが、気に入った物件を断念までして選んだ物件が音漏れ等木造と変わらないレベル・・みたいなケースは頻繁に見かけます。
構造は判断材料の一つですが、先入観に囚われないのが大切です。