お部屋探しに嬉しい「フリーレント」。
中にはフリーレントメインでお部屋探ししている方もいます。
家賃が無料になるお得なシステムに見えますが、きちんと理解していない方も居ます。
上手に利用する為解説をいたします。
フリーレントの意味は決まっていない
そもそも「フリーレント」は法律的に定められた用語ではありません。
簡単に言うと「勝手にそう呼んでいるだけ」なので、厳密に言うと意味も定義も存在しないのです。
それでは一般的にどのような使われ方をしているのでしょう?
主に二つの使われ方をしています。
家賃が無料になる
最もわかり安いのが一定期間家賃が無料になるケースです。
1か月だったりそれ以上だったり様々ですが、「入居月無料」で1週間サービスするのもフリーレントと言えばフリーレントです。
この場合のフリーレントは無料で住んで良い期間になり、多くの方がこれを「フリーレント」と思っています。
ほとんどの物件が「即入居」などの条件があり、平たく言えば「すぐ契約するなら1月分サービスしますよ」と言った感じです。
家賃発生が先になる
学生などで利用されるケースの多いのがこちら。
新入生や新社会人だと実際の引っ越しが3月や4月になるケースが多いと思います。
ただ3月まで待って契約していると、かなり物件が減っていきます。
年々お部屋探しの時期が早くなる傾向にありますので、11月現在ですでに来年引っ越しの契約をしているお客様も居ます。
その方々が利用しているのがこちらのフリーレントで、多くの場合家賃発生が来年3月からになっています。
家賃発生を3月まで待って貰っている形ですが、大家さん目線では12月~翌2月までの家賃を無料にしているのと同じにになるのでこれも「フリーレント」と言われます。
こちらの場合契約期間が3月~になっている事も多いので、契約開始まで引っ越しすることはできません。
フリーレントの注意点
お得な事ばかりに見えるフリーレントですが、様々な条件があり理解しておかないと思わぬ落とし穴があります。
注意点①
まず、上記の二つは基本的に併用はできません。
例えば「フリーレント1か月」と書いてある物件があったとしても、原則直ぐに入居するのが条件です。
つまり11月に契約して家賃発生を3月からにしてもらって、そこから更に1か月サービスしてもらう・・などは不可能になります。
ただ時期にもよりけりで1月末に契約して、3月の契約開始でそこから1か月フリーレント・・などは現実的にありえます。
注意点②
フリーレントをする場合、ほとんどのケースで短期解約には違約金がかかります。
つまり短期で解約すると、無料にしてもらった分(又は+α)を返金しないといけません。
フリーレントは「長く住んでもらうためにサービスしている」ので、短期の契約は対象外になるのです。
極めて稀(過去数人いました)ですが、フリーレント期間で引っ越しを繰り返せば家賃無料で住み続けれると勘違いしている方がいますが、そんな無茶な事はないのです。
注意点③
見落としがちなのが契約日(開始日)です。
特に学生が通学の為に賃貸する場合など、注意しないと卒業年に困ることがあるのです。
例えば契約開始が1月の契約したとします。
基本的に多くの物件が2年間契約になっているので、4年制大学の場合卒業する時期の1月に更新が発生します。
更新料無料であれば問題ないのですが、多くの物件が更新料が必要になります。
卒業後もそのまま住み続けるのであれ問題ないのですが、卒業まで賃貸する場合わずかの期間の為に更新料を払う必要があります。
注意点④
学生向けの特別な契約内容にしている物件があります。
予め契約開始日と終了日が決められている場合などがあり、いつ契約しても3月25から契約で良いですよ・・などがあります。
ただ「卒業の時は3月15日までに退去」などの特約が付いてたりします。
つまり卒業生に3月15日に退去してもらい10日間で清掃、次の新入生が3月25日から入居するスケジュールです。
学生専用マンション等に多いパターンですが、単に学生の多いマンションも同じような内容にしているケースがあります。
学生専用マンションは卒業したら退去するのが原則なので、あまり問題ないかもしれませんけど。
契約前にしっかり確認してください
上手に利用すればお得になる可能性は高いのですが、事前に契約内容を確認する必要があります。
決まったルールは無いので物件毎に条件は異なります。
フリーレントは無条件でやっている訳ではないので、選択を間違えると思わぬ損が有るかもしれません。
尚、契約期間など交渉できる場合もあるので、とりあえずご相談いただくと良いです。